取得するのがおすすめ?国家資格「マンション管理士」とは

取得するのがおすすめ?国家資格「マンション管理士」とは

マンション管理士の仕事内容

国家資格であるマンション管理士は、マンションの管理組合の担当者として住民による組織運営のアドバイスや組合事務を行う存在です。

マンションを住まいにする人口が急増するにつれ、マンションでの共同生活でさまざまなトラブルが発生するようになりました。そのため、国はマンションを一つの組織とみなして運営を行う管理組合の設置を法律で義務づけています。

ただ、管理組合はマンションの住民が組織するもので、実際の実務やトラブル発生時の対処がうまくいかないといったケースが目立つようになりました。

そこで、マンション管理士という国家資格が創設され、有資格者がマンションの管理組合の内部に入り、専門知識を活かした運営サポートの促進を目指しています。具体的な仕事には組合の会計処理や運営のスリム化など効率的な組合運営を支援したり、修繕を依頼する工事会社をピックアップしたりすることなどがあります。マンションにおけるさまざまなシーンで活躍します。

このほか、依頼を受けている管理組合の仕事とは別に、マンションの管理組合に関する啓発活動や相談業務を行う場合もあるでしょう。また、自治体から嘱託されてマンション管理のアドバイスを市民に提供するといった公的な仕事に携わる人もいます。

マンション管理士になるための流れ

マンション管理士として活動するには、マンション管理士の国家試験に合格し、マンション管理士の登録手続きが完了することが条件です。

実は、マンション管理士は国家試験に合格しただけでは肩書きとして使用できない名称独占資格に含まれています。したがって、社会の中で晴れてマンション管理士として活躍したいなら、登録しなければいけません。

しかし、マンション管理士試験を通して身につけた知識はマンションの管理組合を運営する際にとても役立つことは間違いありません。マンション管理士として活動さえしなければ、管理組合からの依頼で相談を受けたり、アドバイスをしたりなど実務を引き受けることは可能です。したがって、いわゆる独占資格ではないため、登録していない合格者とも競争していく必要があります。

マンション管理士の試験内容と合格率

主に国土交通大臣の管轄で、公益財団法人マンション管理センターによって試験が運営されています。試験日程は毎年8月に願書配布がスタートし、実際の試験は11月です。受験に当たって特に年齢や学歴などの制限はありません。特定の講座を受ける必要もなく、誰でも受験することができます。

実際の試験はマークシート方式で50問のうち35問以上正解すると合格です。試験内容は次の4つのテーマから出題されます。

・マンションを管理するのに必要な法令や実務にまつわること
・マンション管理組合を円滑に運営するためのこと
・マンションの建物の構造や設備、修繕に関すること
・マンション管理の適正化を推進する関連法規に関すること

試験は東京都や大阪市、福岡市など全国主要8都市とその周辺地域で開催されます。合格率は例年7~8%程度で比較的難易度の高い国家試験だと言えるでしょう。

マンション管理士の類似資格

マンション管理士によく似た資格には、管理業務主任者がありますが、こちらはマンションの管理会社の業務に関わる試験です。管理会社は円滑な業務遂行のため、必ず管理業務主任者を置く義務があります。

マンション管理士がマンションの住民で構成される管理組合の事務全般をサポートするのに対し、マンション管理会社で業務を行うのが管理業務主任者。基本的にマンション管理者が事務作業やアドバイスをすることはありません。

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